「池上彰の行動経済学入門」 ~経済は人の心で動いている!~

こんにちは、もりっぷです。

みなさんは、経済学に興味を持ったことはありますか?

どの仕事においても、物やサービスを売るからには、必ず関わってきます。

でも、経済学って計算式とか難しそうで、何だか取りかかりにくいですよね。

しかし、今回紹介するのは、経済学ではなく、「行動経済学」です。

経済学と何が違うのか。

簡単に言うと、行動経済学」は人間の感情に基づいた経済行動を考える学問です。

経済学に比べて、みなさんの身近な体験から共感できる内容が多いので、とても親しみやすい学問だと思います。

それでは、軽く内容を紹介していきます。

どうぞ!

目次

経済は人の心で動いている!

みなさんは、普段の行動で合理的な判断をできていると思いますか?

例として、スーパーでの買い物はどうでしょうか。

野菜を買う時、どれが新鮮か、どれが大きいか、きちんと見比べていますか?

お菓子を買うとき、どれが1番多く入っているか、値段に対するコスパはどうか、細かく確認していますか?

ある程度は意識している、と言う人は多いと思いますが、必ずしも正確な判断とは言えないのではないでしょうか。

つい1番目立つところにあるから美味しそうに見えたり、近くにあった商品を適当に手に取ったり、レジの前にあるお菓子を買ったり、

などなど、合理的とは言えない選択をすることも多々あると思います。

人間は、その場の気分や、周りの人の行動に流されて、自分が損するような行動をすることがあります。

そのような行動が、世界中のあちこちで起こり、積み重なると、経済学では予測できない事態がおこるのです。

これまでの経済学では、人間を「ホモ・エコノミクス(経済人)」と定義し、合理的かつ利己的に行動する存在だと仮定していました。

しかし、多様な選択肢に溢れかえる現代において、このような経済学は限界を迎えました。

そこで誕生したのが「行動経済学」なのです。

身近にあふれる!行動経済学を利用したビジネス戦略

みなさんなら、自分の商品を売りたいとき、どんな風に宣伝しますか?

うちの商品にはこんなにたくさんのメリットがありますよ!
他の商品よりこんなに優れていますよ!

と一生懸命アピールするのではないでしょうか。

違うんです。

商品を買わなかったときのデメリットをひたすら伝えるべきなのです。


人は、得することよりも、損することに敏感です。


例えば、

「人に1万円をもらったときの喜びと、

自分で1万円をなくしたときの絶望感」

これらは同じ大きさでしょうか。

多くの人は、失った時の絶望のほうが大きく感じるはずです。

もし分かりずらければ、金額を1000円に変えてみたらいかがでしょう。

失ったときのほうが圧倒的に悲しいですよね。


このように、客観的に見れば同じ程度の内容に見えても、
自分に起こる出来事となると、

人は途端に冷静に考えることができなくなるのです。

このような人の心理を利用した商法が、私たちの身の回りにたくさんあります。

期間限定、数量限定、値引き前の値段をあえて消さない、など身近な例が挙げられています。

別に、人をだますという意味ではなく、

せっかく作った商品を売るための戦略です。

世の中は非常に多くの商品で溢れています。

その中で、必ずしも質の良い商品だけが売れているでしょうか。

違いますよね。

CMや店内の宣伝を見て、買いたい気持ちになることが多いでしょう。

私たちは、商品の中身よりも、宣伝や売り方に左右されているのです。


他にも、あのIKEAの販売戦略や、話題のクラウドファンディングがどのように人の心を動かしているのか解説されています。

意思決定をする直観

みなさんも聞いたことがあると思いますが、

人は1日に約5万回も意思決定をしていると言われています。

そんな身に覚えありますか?

覚えてないですよね笑

そう、それはほとんどが無意識に行われているから。

そのような即決型思考のことを「ヒューリスティック」といいます。

またスーパーの買い物を例に挙げますが、

たくさんの商品がある中から、何を基準に選びますか?

食品成分を一つ一つ見比べる、なんてしませんよね。

CMで聞いたことがあるやつを買うのではないでしょうか。

例えば、

日清の「これ絶対うまいやつ~♪」とか、

「明治ブルガリアヨーグルト♪」とか

あと、人間の食べ物ではないですが、

「ちゅ~る、ちゅ~る、ちゃおちゅ~る~♪」とか

CMで知った!というものが多いですよね。

このような、普段の生活で触れている多くの情報から、無意識に判断していることが多いのです。

他にも、

近年、急激に流行りだした「サブスクリプション」。

これ、きっとめちゃめちゃ儲かってますよね。

なぜみんな使うのか。

安さ、内容の質が素晴らしいのはもちろんですが、

サンクコスト効果」というものが関わっています。

人は、何かにお金をつぎ込むと、その分を取り戻そうとします。

定額サブスクに対してお金を払うと、

その分の価値を取り戻そうと、サービスを積極的に利用します。

一度使用することが習慣化すると、人はやめることができなくなります。

よく、「全額返金保証」とかありますが、

ホントに返金を申し込む人って、かなり少なかったりします。

1か月ほど使うと、なんとなくやめることができなくなるんですよね。

最後に

今回紹介した本は、以下のような構成です。

  • そもそも行動経済学とは何か?
  • 経済は「人の心」で動いている
  • 身近にあふれる!行動経済学を利用したビジネス戦略
  • 意思決定をする直観
  • 「損したくない」が行動を決める!?
  • 人は将来よりも「今」を重視する!
  • 人を操る魔法の理論
  • 行動経済学が切り拓く未来

今回は、全体の半分ほどの章についてまとめました。

いかがでしょうか。

経済学と違って「行動経済学」はとっつきやすい印象を持って頂けたでしょうか。

こちらの本は1500円ほどで購入できますが、学べる内容を考えれば安いもんです。

池上彰さんも本書で仰っていますが、

「役に立つから買う」という合理的な思考をする必要はありません。
「おもしろそうだから買う」という行動をとってみてください。
(池上彰)

興味を持って頂けましたら、ぜひ読んでみてください。

それでは👋

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この記事を書いた人

大学3年生。
東南アジアバックパック旅、セブ島留学を経験。
英語、中国語、韓国語を学習中。
プログラミング、ブログもぼちぼち継続中。
趣味は、ランニング、筋トレ、ギター、読書、映画、アニメなど。

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